タイは、王政国家でありながら実質的な政治は政府によって行われていますが、これまでもクーデターやデモなどが頻繁に起こっています。その中でも記憶にあたらしいのはインラック政権時代の軍によるクーデターで政権の握ったことではないでしょうか。
これが今でも続く政権で、陸軍が政権を押さえた政権に対して、国民からは様々な不満の声が上がっています。
タイ国民の政府に対する不満
タイでは民主化運動家たちが、民主国家樹立を目指して集会やデモをおこして、政府はコロナ禍に乗じて2020年に発令した非常事態宣言を継続しています。
この理由は、人が集団になることで感染が広まるのを防止する目的ですが、2020年後半にはコロナ発生が全くなかった時でも解除されることなく継続されたままでした。
これは、コロナ感染を防止する意味ではなく、集会やデモで人が集まることを防止するためと言うのはタイ国民誰もが分かっていることです。では、デモや集会に参加するのは政府にどのような不満があるのでしょうか。
広がる貧富の差の是正
タイは世界の国の中で最も貧富の差が激しい国です。人口の8割ほどが貧困層で、15%が中間層、5%が富裕層と言われ、その5%がタイ人の全所得の半分以上を占めています。
また、貧困層はいくら働いても所得が上がらず、コロナ禍の中で、タクシーやモーターバイクの運転手の仕事も奪われて、バンコクを離れて田舎に戻る人たちも多くいます。
しかしながら、田舎に戻っても仕事があるわけではなく、貧困層と言われる人たちの生活はますます厳しくなります。
もう一つは富裕層を優遇する税制度の見直しで、タイには相続税の制度がないので何代続いても富裕のままで、2020年には固定資産税も導入されましたが、それまではそのような税制度のなかったので、広い土地や家屋を持つ富裕層にとっては税負担が全くありませんでした。一方、貧困層では相続するお金や家がないので導入されても影響はありませんが、これまで優遇され続けてきた富裕層に対しての税制度の在り方が多くのタイ国民にとって不満になっています。
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